林芙美子記念館と万昌院功運寺(林家の菩提寺) 西武線中井駅から歩いて5分、神田川の段丘面に林芙美子記念館があります。芙美子は昭和14年、この土地を購入し家を建てました。広い敷地内には季節の花が咲き、桜やモミジなどなど、落ち着いた雰囲気があります。アトリエには泰君が弾いたピアノもあり連弾用の椅子がさりげなく置いてありました。緑の少ない環境もここだけがオアシスのように小鳥も羽を休めます。 記念館から小さな落合公園を南に曲がり神田川に架かる「水車橋」を渡って段丘(右岸)を上がると万昌院功運寺の墓地が見えてきます。何寺か集中していますが「幼稚園のあるお寺」そんな風に覚えておくと良いでしょう。お寺の入り口で御記帳を済ませ、リボンを付けてから境内にお入り下さい。 林芙美子の墓は本堂の直ぐのところにあり川端康成が揮毫しました。記念館と芙美子の墓を結ぶ道は約700メートルです。芙美子は48才の若さででこの世を去りました。そして愛息、泰(たい)君も不慮の事故に合いこの世を去りました。残された緑敏(りょくびん)もまたこの世を去りました。700メートルの道は残された御遺族が歩かれた道でもありました。「芙美子は緑敏とめぐり会い開花することができた。」と、私はそんな風に考えながら700メートルの道程を歩いた。やわらかな光の道であった。 撮影2007・3・8 モミジや桜のある庭 アトリエとピアノ 置押入 布は昭和17年、南方滞在時に購入 書斎の裏庭 功運寺 山門
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