忘れられた年中行事・風切り鎌
     撮影 2005.9.1

二百十日(にひゃくとうか)、9月1日は立春から数えて210日目にあたります。この日、大風の来そうな方向に鎌を立て風除けの行事を行います。今では見られなくなってしまいましたが記憶を辿りかかげました。
 「どうか、台風が来ないように、来たら切っちゃうぞ」そんな気持ちになりました。この頃から田んぼの稲穂が頭(こうべ)をたれ始めます。大切な稲が倒れては収穫に影響もしますし倒れた稲を刈るのには大変です。
 会社から帰り、急いで立てたところ、犬の散歩でAさんが通りました。相当ビックリされ、「どうして・・・」とたずねられました。「なるほど怖いな、風の神様もこれでは怖くて来れないだろう」そう思いました。
 昔の人たちは多分、そんな願いを持ちながら「風切り鎌」を立てたのだろうと思います。
 「備えあれば憂いなし」とか、災害に備えもう一度、避難ルートや懐中電灯等、家族で検討しておくのも良いと思います。

参考  城山町史 4 資料編 民俗
    静岡県 民俗歳時記 富山 昭

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