大島河原植物相の遷移
          植物遷移調査へのご協力をよろしくお願いします。
           お陰さまで希少植物が徐々に徐々に増加しております。
                            撮影2008.4.22
 
                   ↑小赤印:A調査区域  ↑大赤印:B調査区域

  2007・9、台風9号が関東地方を直撃しました。その影響で相模川は右岸のカワラノギクの 自生地で2メートル10センチの高さまで増水、濁流となって流れ込みました。その結果、大島 河原(左岸)では絶滅が危惧されているカワラノギク1株、カワラニガナ1株、カワラハハコ5株 のみが残されただけで他の株は全て流されてしまいました。
    2008.7.27の再調査(修正)
    カワラハハコ 6株  カワラニガナ 1群
  その後の状況がどのように遷移して行くか経過を観測しています。
  皆様方のご協力をお願いします。
            撮影2009.6.2               撮影2008・7・27
  
小赤印:A調査区域
 この地点では主にカワラニガナの植物遷移調査を行っています。写真の奥側が新しく出来た砂礫地で手前が被害に合わなかった境となっています。そうしたことから、手前側には従来からの植物を観測することができます。大島河原ではこの地点のみにカワラニガナが自生しています。
 車の通行や駐車にとても便利なところとなっていますが、皆様方のご協力でカワラニガナの種子が拡散され回復できればと思っております。回復までにどのくらいの時間がかかるか分かりませんが調査を続けて行きたいと考えておりますので皆様方のご協力をよろしくお願いいたします。 
大赤印:B調査区域
 この地点は相模川が増水すると直ぐに被害を受けてしまうところですが、丸石河原の広がる河原そのものの景観を保っています。この地点はカワラハハコが3株残りました。この地点ではカワラハハコの増殖試験もかねながら、河川に自生する帰化植物も含めた植物全体の遷移調査も行っております。A地点同様、皆様方のご協力をお願いします。




                          撮影2008・7・26

               ↑ コンクリート石下側に見える枯茎は台風9号で1本だけ残った
                   カワラノギクで抜かれた苗は、そのコンクリート石の周りに発芽していた




                           撮影2008・10・11
  
                      冬越ししたロゼットまで抜かれる。

  

  

 開花を前にしたカワラノギク
  
                      石炉の中に砂を被せられた状態のカワラノギク


拡大

 7本あったロゼット
まとめられてあるカワラノギクのロゼット



            撮影2008・7・26              撮影2008・7・27 
  
カワラニガナ 写真の上部の砂地は台風9号で堆積 カワラノギク
             
   
  回復している大島河原で見たバッタの幼虫 1センチ前後

  
見失っていたカワラハハコ             カワラハハコの大株


堆積した小石からはい上がったシナダレスズメガヤ



           撮影2007・8・19              撮影2007・11・18
 
  台風9号の前                 台風9号の後 
            撮影2007・9・24               撮影2007・11・18
 
 カワラノギク                   咲いたカワラノギク
台風9号で1本だけ残ったカワラノギクでしたがその後も枝を伸ばせ花を咲かせました。
今春はコンクリート石の周辺から苗が育ち生長を楽しみにしておりましたが、7・26の調査で 抜かれているのを発見しました。
            撮影2007・9・24              撮影2007・11・18
 
  カワラハハコ A株              咲いたカワラハハコ A株
            撮影2007・9・24              撮影2007・11・18 
 
  カワラハハコ B株              カワラハハコ B株 
            撮影2007・9・24              撮影2007・11・18 
 
  カワラハハコ C株              カワラハハコ C株
            撮影2007・11・18 
 
    
            撮影2007・11・18              撮影2007・8・19
  
                        シナダレスズメガヤ
            撮影2007・9・24
   


   
  カワラニガナ:台風の後に花を確認したが、今期の発芽はなさそう    

   
                       カワラハハコ D株:所在不明 
 8月19日の大島河原
  
   アメリカネナシカズラ           カワラニガナの群落  流失
 8月19日の大島河原
   
           カワラノギクの群落  流失     カワラハハコの大株 流失
 8月19日の大島河原
   

 8月19日の大島河原
  

 8月19日の大島河原
  
                        アメリカネナシカズラ   流失
 8月19日の大島河原
  
                       コセンダングサ
大島河原植物相遷移の予想
 市民に親しまれている大島河原は台風9号の影響によって極端に狭くなりました。そのため車や人々の移動箇所が大きく変わりました。その結果、通路の入口付近に台風9号の影響を免れた大量のシナダレスズメガヤの種子を踏むこととなり繁殖の範囲は今後爆発的に拡大するのではと考えられます。
 そのためカワラノギクやカワラハハコなどのように、元々あった貴重な固有種の生存が脅かされ、生態系が大きく崩れようとしています。

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