小松の春・農家の庭先
                               撮影 平成16年3月21日(日)

 小松にも春が来た。小松の春は2月19日、「雨水」の頃から始まります。その時期になると、とこからともなく谷戸田にヤマアカガエルがやって来て産卵を始めます。また、津久井に多く生息しているウスバシロチョウも食草となるムラサキケマンのある場所で孵化を始めます。お母さんウスバシロチョウシは5月の下旬頃産卵しますのでその間ずっと卵のままで過ごしています。足元にはそんな風に小さな生き物たちがたくさん生息しています。
 農家の庭先を訪ねて見ました。懐かしい風景を歩いて下さい。
 小松・自害谷戸入り口あたり
 
   里山の春 
   ー身近な自然を大切にしましょう。−
 

 この谷戸の反対側に、宝泉寺と云う寺があります。お寺を開いたのは行基と云う奈良時代のお坊様です。全国を行脚し池や橋を作ったり人々の平安を祈りました。寺は幾たびかの火災にあい古文書などの資料は残っていませんが板碑、石燈籠、五輪塔、宝匡印塔などの石造物から寺の歴史を知ることができます。
 そのお寺を囲むように小松城がありました。また時代は定かではありませんが落城のおり、お姫様が自害した場所と伝えられています。今は何もありませんが初夏にはゲンジボタルが飛び交います。自害谷戸から流れ出る小さな水路にはホトケドジョウも生息しています。

   
   農家の庭先にもカタクリの花が咲きました。

   


   
   モクレン

   
   椿、広い農家の庭先にたくさんのツバキの花が咲いていました。 白、ピンク、赤など

   
                           ネコヤナギ

   
   ボケの花

   
   ユキヤナギ

   
 今年、87才を数えるおしげばあちゃん。この日、訪ねたときはダイコンボシを干していました。夏は青トウガラシの味噌いためしたものを青シソでくるんで更に焼く自慢の料理を作ります。飛び上がるほど辛いが夏の暑さには最高の食べ物となります。おしげばあちゃん曰く、目にとても良いそうです。そう云えば、七味唐辛子も絶品です。

    
 ゲンジボタルが生息する小松川、春の暖かさにクレソンが大きくなりました。根やくさりかけた葉をホタルの餌になるカワニナが食べます。まだ小さくて分かりにくい状態ですがキショウブが新芽を出し始めました。1994年、横浜市環境科学研究所が発表した「キショウブによる水質浄化法」の実験報告書によれば河川水中の窒素50〜60%、リンは80〜90パーセントも除去した結果が報告されてています。クレソンも水質の浄化に役立っています。5月に入るとクレソンの白い花が河川いっぱいに咲き始めます。

    
 大きくなった「小松菜」の茎を摘んでいるところ。茹でてゴマをまぶして頂きます。春の小松菜は茎ごと食べられます。 「小松の春」と名づけました。どうぞ、この春をお食べ下さい。

   
   ミツマタの花


    
   スイセンの向こうはタラノキ     

             
              電線の小鳥もどこかのんびりと見える。


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