大山道を辿る

                   追加 2011・5・20 相模原市南区磯部地区を追加
                   追加 2011・5・20 相模原市緑区旧大澤村県道脇を追加
                   追加 2011・6・15 厚木市上古沢・世田谷三軒茶屋を追加
                   追加 2011・8・6  相模原市緑区旧津久井町梶野地区を追加

相模原市緑区(旧城山町)原宿地区を通過する大山道は「浅川口大山道」と呼ばれ、その道筋は貞 享元年(1684)の川尻村絵図にも描かれていました。
 主な大山道は東海道四ツ谷から「相州大山道」、柏尾から「柏尾通り大山道」、虎ノ門から「中原街道(大山道)」、赤坂見付から三軒茶屋を通る「矢倉沢往還(大山道)」、府中から小野路を通る「府中口大山道」、八王子から「八王子道」、浅川(高尾)から「浅川口大山道」、与瀬から関を通過して下荻野で合流する「与瀬口大山道」、吉野から宮が瀬を通過する「吉野口大山道」などがあります。
 大山参りの道は江戸時代中期以降、参詣が盛んになるにしたがって、大山に通じる主要道路が「大山道」として呼ばれるようになりました。

参詣の目的  @講中による寺社参詣としての登拝
      A成年戒の意味を持つ登拝
      B雨乞いのための登拝
      C死後供養のための登拝
      D7才の祝いの登拝

 道沿いには今も、大山不動尊を祀る道標が残されています。だが、そのほとんどが交通量の多い道路脇にあるため激しい風化にさらされています。
 健康をかね、当時の人々が行き交った道筋を辿りながら歩いてみませんか。
  
                                
        相原駅2階から大山、丹沢方面を望む        富士山
                 晴れた日は大室山の左側に富士山が見えます。
           

川尻村絵図部分 貞享元年(1684)
貞享元年(1684)川尻村絵図で辿る大山道
 @小松川と穴川が合流する地点 大山道の道標と破損した馬頭観音
   が祀られています。
 A川尻八幡宮前、 「 大山みち」と刻まれた自然石でできた道
   標、元は道路の東側にありました。
 B古道であることを体験できる曲がった道。

 C大山不動尊 元は道路の南側角地にありました。

 D山王林



 E急峻な段丘面を過ぎると「小倉の渡船場」にでます。
  途中に馬頭観音の石塔があります。



  
 大山道 穴川          小松橋脇 馬頭観音石塔
                   正面北側 馬頭観世音
                     西側 明治廿七年十二月  東側 左 大山道 
                          右 中澤道        厚木 
 大山道の道標
 川尻八幡宮の入り口にある大山道の道標は自然石でできています。道路の拡幅工事で今でこそ神社の入り口にありますが、元々は反対側にありました。右の写真をよく見ますと道路の右側に自然石の建っているのが分かります。ここを地点に東側、参道を下ってしばらく進むと原宿の宿に出ます。また南側に下ると久保沢の宿にも出ます。
 原宿と久保沢宿とは開村当初から宿のこと、神社のことなど訴訟が続き数多くの問題を発生させて来ました。そうした状況下ではありましたが尚、道標は残っていました。樅の木は知っている。旅人が根っ子に腰掛けて休んでくれたあの頃を・・・
 
川尻八幡宮南側角にあった「大山道」の道標 右 つくいみち
                      大山みち
 
 川尻八幡宮と大山道の道標(右側)


  
大山道は川尻八幡宮の参道と重複、途中から右折して原宿の辻を通過します。

                            撮影  平成10年9月18日
  
 曲がる大山道         大山石尊大権現 (現在) 安永9 (1780)年
 石碑には「西 津久井みち 東 江戸八王子道」等とあり、「大山まいり道」としての道標も
 兼ねていました。この道は甲州や秩父方面から大山につながる道筋で小倉の船渡に続き、
 そこから先は高瀬船で下る人達もいました。
 大山道と津久井街道が交差する原宿地区は「神奈川古道50選」にも選ばれています。

  
 原宿大山不動尊基壇の刻字

                    撮影2006・3.26
 
谷津川と相模川の合流点  発見された大山不動尊と台座
大山不動尊見つかる
 原宿にある、大山不動尊と同形と思われる石造物が見つかりました。頭部は欠落、損傷が激しくもありますが、大山道が急坂を下り、谷津川と相模川の合流地点まで続いていたことを物語っています。建立の場所は現況からして考えにくいところにありますが、原宿不動尊基壇に刻まれた「小倉 高瀬船講中」とあることからも往時を偲ぶことができます。
 

  

信号を過ぎて「赤坂」を下ると向原の「山王林」に出る。道は相模川の渡船場まで真っ直ぐにのび、台地の突端から段丘面の坂を下るその途中に「馬頭観音」が祀られている。余りにも急坂のため、馬が驚いて死んだか供養塔(下左の写真)です。
  
馬頭観音         水天宮

  
山野 不動明王 明治33年5月1日




         五雲亭貞秀 「相模国大隅郡大山寺雨降神社真景」

  各地に残る「大山道」の道標
  
 津久井町三井 大山不動尊                   石老山入口 道標

  
吉野口大山道 三ヶ木ー関ー田代ー下荻野ー小野を通過して大山へ 境川 精進場跡


  
境川両国橋    橋本 香福寺 高札場跡より大山道 神明社方向


  
橋本  「棒杭」にある大山道の道標
 明治11年(1879)に、こんなことがありました。
 上溝村と上依知村の人たちは、橋本村に働きかけ、参詣者を自分たちの村へ導こうとしたことがありました。
 問題となった棒杭の場所は田名方面と上溝方面に分かれるY字路で、道標は田名方面を指して建っていました。その道標を自分たちに有利になるよう、上溝方面に向けてしまったのです。困った田名村と角田村(現愛川町)の人たちは、さっそく示談に橋本村へ行きました。結果は、橋本村の人だけ田名の渡舟料を無料にすることで決着しました。
  道標は、その後、土地の区画整備で民家の中に埋もれてしまいましたが、地域の皆さんの手によって今は大切に守られています。 
  
相模原市 塚場 大山道の道標 右側を進むと「田名の渡」、左側を進むと上溝の宿を過ぎて「当麻の渡」へ

                                 撮影2006.8.17
  
相模原市田尻の交差点にある「大山不動尊」 嘉永二巳酉年(1849) 大○と読めるが損傷が烈しい。


  
鳩川にかかる「ちとせ橋」のたもと、「不動講供養」塔 寛政七乙卯(1795)  「金峯山蔵王権現」石塔


    
相模原市田名 四谷   相模原市大島 長徳寺境内 大正7年12月


上溝 厚木
相原 八王子 方面

西
田名村 中津
津久井 方面

        撮影2006・8・8  
     
参考 崩壊寸前の石造物 相模原市 作の口 日枝神社前 地蔵菩薩  二本松・内出交差点脇
    天下泰平諸人快楽 造立年号判読できず             大正七年十二月 

                             撮影2005・9・24
  
相模原市田名 陽原 南光寺境内 不動明王像 年代不詳



津久井町根小屋小入口   崩壊がすすむ大山石仏
           撮影2006・7.22
 
        右側面

 
         左側面
廃道のような大山道

 下写真の庚申供養塔は梶野の集落の中心にあり、北向きの位置に坐している。道は上り坂になっていて、上がりきったところに高さ80pほどの石仏が見える。背に「○徳 五世 元禄○○」と読めるが後は難しい。そこから道は下坂になっている。だれも通らない静かな道だ。時折、森の奥からけたたましいオートバイの音が聞こえて来た。
                         撮影2011・8・6
  
旧津久井町梶野
庚申供養

左側

南 大山道
西 道志路
右側

明和五 戊子
北 久保沢道

                         撮影2011.3.15
 
相模原市緑区旧津久井町長竹地区 明治27年1月建立 西 上ノ原道 東 大山道
                            撮影2011・5・5
  
相模原市南区磯部地区    万延元(1860)申歳十月吉日 
                             撮影2008・12・29
  
相模原市南区新磯地区

                 撮影2011・5・20
 
相模原市緑区旧大澤村県道脇
北  川尻
   高尾山

   成田山不動明王

南  田名舟渡し
   大山道

   大正七年拾月日
   大澤村
   吉村虎蔵立之 


 
厚木市上古沢 南谷  
塔身右側 安永九庚子八月彼岸日
        講中
塔身正面 左り 大山道
塔身左側 いゝ山くわんおん道

  

南谷三叉路の景観

カエルがいる、お線香立 昭和27年

  
世田谷区三軒茶屋 寛延二年建立

        参考
        大山阿夫利神社のホームページ http://www.afuri.or.jp/
        雨降山大山寺のホームページ http://www.oyamadera.jp/

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