御霊谷念仏帳

 月並念仏

@南無亜身陀仏
A十三仏
Bべいろしゃ

べーろしやのーなかむだらー
まにはんどが
じんばらばりたや
おんおんあぼきあ



南無風土シャカーもんじ
ふうげんじーぞう三六やあくし
かんのんせーしゅあーみだ
あーしくだい日
こーくうぞう



たのみ念仏

@南無亜身陀仏
A十三仏
Bべいろしゃ 最後



B
何と契し親子でも
そうめい変わりし其の時は
一夜もおくしとさらになし
箱根がさいで後見れば
本国和尚の声もする
自身の親の声もする
金剛杖をば先に立て
冥土の旅へと急ぐべし
南無亜身陀仏

(たのみ五回)

極楽浄土のはす池に
そう木蓮が一本咲く
親にこうこはそうもくで
七重につぼんで八重に咲く
極楽浄土の涙川
七瀬も八瀬も流れても
七瀬も八瀬も流れても
妻に逢ふせはただ一瀬
南無亜身陀仏

(たのみ三回)

帰命頂礼浅草の
はやり観音だがたてた
長崎長者がおたてやる
何が所願でおだてやる
何も所願はなけれども
去年の三月十五日
花の様なる子を殺し
其の子の為よとおたてやる
月の一日十五日
参るとうしやは多けれど
我が子に似たよな人はなし
余り我が子が恋しさに
花のお寺へ寺参り
寺のシヨエンへ腰を掛け
花をつくづくながむれば
ひらきし花は散りもせず
つぼみし花が散りかかる
よしや我が子もあの如く
南無亜身陀仏

(たのみ五回)

昨日までも今日までも
見上見降し見た親を
はたやケンガイさしかけて
朝日輝く其の寺へ
位牌香炉で収めをく
南無亜身陀仏


  八王子城址の霊随上人六字の名号塔について
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