管理No |
出典元 |
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和歌/俳句 |
注釈 |
作成年月日 |
作成場所 |
1 |
青 |
・ |
かたみとも おもふ心の ふでのあと のちの世までの しるしなりけり |
・ |
・ |
・ |
2 |
鏡 |
・ |
木喰の かたみのふでの おもかげを 心にかけよ このよのちのよ |
・ |
享和二戌作 |
・ |
3 |
浮・青 |
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木喰の けさや衣は やぶれても まだ本願は やぶれざりけり |
・ |
91歳作 |
・ |
4 |
心 |
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山ずみの 衣やけさは やぶれても わが本願は やぶれざりけり |
・ |
・ |
・ |
5 |
青 |
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木喰の 唯本願を うそにせば うその中より 出る本願 |
・ |
・ |
・ |
6 |
・ |
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佛法は よきもあしきも へだてなし わが本願に もらすものなし |
寛政11年作。石見國美濃部郡都茂村金谷正福寺(現存せず)にて刻みし大日如来光背裡に記せる一種。「よきもあしきも」、善人も悪人も。終わりのところ源詞には「もらすのもなし」
現在所在不明か「木食の旅 P256」に記載なし
また作成年は寛政10年4月 11年は誤記 行方等検討を要す 2022・6・17 保坂 |
7 |
青 |
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心願の 心の月を ながむれば 又まん月の 月を見るかな |
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・ |
・ |
8 |
青 |
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身をすつる 身はなきものと 思ふ身は 天一自在 うたがひもなし |
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寛政8年頃 |
・ |
9 |
心 |
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世をすてゝ 世にすてられて ほっしんも 佛法僧の 光なりけり |
・ |
・ |
・ |
10 |
青 |
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身をすてゝ 又身をすてよ 身をすてよ すてたるわがみ うかむせもなく |
・ |
・ |
・ |
11 |
青 |
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身を捨て うかむ瀬もなく おれにによ さひどの道に かなわぬはなし |
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・ |
・ |
12 |
堂 |
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みをすてゝ 口を清めて おれににて ねぶつ衣に ものをのこすな |
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・ |
・ |
13 |
・ |
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木喰も 世にすてられて 身をすつる みらひおもへば なむあみだ佛 |
・ |
文化2年、88歳 |
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14 |
心 |
・ |
佛法へ きずをつくるは よけれども ほふてきなれば 一も二もなし |
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・ |
・ |
15 |
青 |
・ |
佛法の 綱にとりつく みなひとは 此世後の世 うごかざりけり |
・ |
・ |
・ |
16 |
青 |
・ |
佛法は ろせんもいらぬ のりのみち 佛(ぶつ)もしゃくしも たった一船 |
・ |
・ |
・ |
17 |
青 |
・ |
木喰の 心のうちを たづぬれば 阿字観ならで たのしきはなし |
阿字の歌 |
・ |
・ |
18 |
青 |
・ |
法身の 心のかたち ながむれば さながら 阿字の かたち成けり |
阿字の歌 |
・ |
・ |
19 |
青 |
・ |
きやう〔く〕を 見るみなもとを 尋ぬれば 一字のほかに 有とおもはじ |
阿字の歌 |
・ |
・ |
20 |
・ |
・ |
木喰は あじくわんならで なにやらん 一つく一つくは 一字なりけり |
阿字の歌 |
寛政13年末 |
四國堂奉納額裏 |
21 |
青 |
・ |
阿字をみる 阿字の心を ながむれば さながら阿字の 姿なりけり |
阿字の歌 |
・ |
・ |
22 |
集 |
・ |
ありがたや あまねくてらす 五だひぐわん あじ十方は なむあみだ佛 |
阿字の歌 |
・ |
・ |
23 |
青 |
・ |
阿字をみる 人の心の 光りかな 阿字をおそるゝ 身こそたのもし |
阿字の歌 |
・ |
・ |
24 |
青 |
・ |
日月の 心の光り みる人は 一見阿字の 心なりけり |
阿字の歌 |
・ |
・ |
25 |
・ |
・ |
ありがたや あじ十方の 中にすむ あじの衆生も なむあみだ佛 |
阿字の歌 |
享和4年 |
南無阿弥陀仏軸の「阿」の歌 |
26 |
青 |
・ |
木喰の 鼠衣に つゝみをく 阿字の一字ぞ あらはれにけり |
阿字の歌 |
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・ |
27 |
青 |
・ |
阿字をみる 阿字に阿字ある 阿字なれば しをみそなしに くふかひの阿字 |
阿字の歌 |
・ |
・ |
28 |
青 |
・ |
なむあみだ 妙法れんげに のりたくば しをみそなしに くふかひのあじ |
阿字の歌 |
寛政12年頃 |
・ |
29 |
青 |
・ |
木喰の しおみそなしに くふかひの あじの一字の修行なりけり |
阿字の歌 |
寛政12年頃 |
・ |
30 |
懺 |
・ |
真言を 心にかくる 皆人は くる世くる世は 福徳自在 |
・ |
・ |
・ |
31 |
懺 |
・ |
真言も 南無阿弥陀阿佛も ねんずれば 人のしらざる 供養なりけり |
・ |
・ |
・ |
32 |
懺 |
・ |
ありがたや 六じの明ぞ あらはれて 心もすゞし 自在なりけり |
・ |
・ |
・ |
33 |
懺 |
・ |
この九字を 心にかくる 皆人の さむしきみちの つれのいるべき |
・ |
・ |
・ |
34 |
堂 |
・ |
たゞたのめ たとへわが身は しずめども 九品浄土は 願ひなりけり |
・ |
佐渡時代・九品浄土 |
・ |
35 |
堂 |
・ |
面白や かすみに見ゆる 白蓮華 のりの道引き みだの浄土へ |
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佐渡時代 |
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36 |
・ |
・ |
佛法は よしもあしきも 一と船に のりおくれても 頼む身なれば |
・ |
寛政9年末 |
長州願行寺 |
37 |
青 |
・ |
念佛は なあにがどうやら しらねども むかしもいまも すたらさりけり |
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寛政8年頃 |
・ |
38 |
浮 |
・ |
度衆生は 有情無情も ぜんあくも 唯一念の さんじ往生 |
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享和3年 |
・ |
39 |
浮 |
・ |
本願は 三世浄妙 自在心 悟る心は 三字成佛 |
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・ |
・ |
40 |
青 |
・ |
生延て 南無阿弥陀佛の 口ぐせは さながらみだの こゝろなりけり |
・ |
・ゞ |
・ |
41 |
集 |
・ |
ながゝれと 思ふ命を たのしみに なみあぶだぶを ねてもおきても |
・ |
・ |
・ |
42 |
集 |
・ |
とふとさに われをわすれて なむあみだ 人もしらざる くよふなりけり |
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・ |
・ |
43 |
集 |
・ |
たひせつに 心にかくる なむあみだ みだ本願の ゑかふなりけり |
・ |
・ |
・ |
44 |
青 |
・ |
木喰の おもかげみれば なむあみだ くるももどるも なむあみだ佛 |
・ |
寛政9年頃 |
・ |
45 |
青 |
・ |
をもしろや おもかげみれば なむあみだ おく百萬べん なむあみだ佛 |
・ |
・ |
・ |
46 |
心 |
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をもしろや ねてもおきても なむあみだ 佛法僧の 浄土なりけり |
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・ |
・ |
47 |
集 |
・ |
あく人の くちよりいづる なむあみだ あほふなやつと 人はゆふらん |
・ |
・ |
・ |
48 |
心 |
・ |
ほとけとも おにともじやとも わからねど なにゝならふと なむあみだ佛 |
・ |
・ |
・ |
49 |
青 |
・ |
よの中は どこもかしこも なむあみだ よく〔く〕みれば みだの本願 |
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・ |
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50 |
心 |
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みだ〔く〕と 思ふてみれば みつなみだ 行くももどるも みだの本願 |
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・ |
51 |
心 |
・ |
いつまでも おると思ふて ゆだんすな ゆくももどるも なむあみだ佛 |
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・ |
・ |
52 |
集 |
・ |
みな人の 心にたもつ なむあみだ みだの修行の 心なりけり |
・ |
・ |
・ |
53 |
・ |
・ |
みだ〔く〕と 思ふわが身も みだなれば みだもみだぶつ なむあみだ佛 |
・ |
91歳作 |
・ |
54 |
・ |
・ |
四國どふ ぼだいのみちは とふくとも ちか道みれば なむあみだ佛 |
享和二酉十一月晦日 |
84歳作 |
丸畑岩松正吉蔵 No68 |
55 |
・ |
・ |
佛法は しるしもしらぬも 一と船に のりおくれても なむあみだ佛 |
・ |
87歳作 |
・ |
56 |
青 |
・ |
法身の 道をとふりて なあがむれば なみだの中に なむあみだ佛 |
・ |
・ |
・ |
57 |
堂 |
・ |
南無阿弥陀 ひもじくもなし 年の暮 又くる春も くろふ念佛 |
・ |
・ |
・ |
58 |
青 |
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木喰の かたみのふでの おもかげを よく〔く〕みても 南無阿弥陀佛 |
・ |
・ |
・ |
59 |
青 |
・ |
木喰の 心ばかりのかたみかな 南無阿弥陀ぶを かへす〔ぐ〕も |
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・ |
・ |
60 |
懺悔 |
・ |
みな人の 心ごゝころを ざんげせよ 神も佛も いさみまします |
・ |
享和2年 |
・ |
61 |
懺悔 |
・ |
ざんげせば 心のつみは きへうせて ぼさつも をなじ心なりけり |
・ |
享和2年 |
・ |
62 |
堂 |
・ |
しゅくごうの ごうのさらしは しゃばにきて さとりて見れば たれをうらみん |
・ |
・ |
・ |
63 |
堂 |
・ |
平澤や 深き願は なかれても また宿ごうの つみはながれじ |
・ |
・ |
・ |
64 |
青 |
・ |
皆人は 慾あくがうに ひかされて 地ごくを願ふ しゃばの有さま |
・ |
・ |
・ |
65 |
青 |
・ |
あくごふの ごふのはかりに かけられて つみのおもさに かなわざりけり |
・ |
・ |
・ |
66 |
浮 |
・ |
じうざいを しゃばにきてみて ぬぎもせず またきかさねて 行ぞかなしき |
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・ |
・ |
67 |
青 |
・ |
地ごくがき ちく生道は のがれても むけんぢごくは のかれざりけり |
・ |
・ |
・ |
68 |
青 |
・ |
よくどふに かぎりがあれば よけれども 二一天作 そんしやうぼたひ |
・ |
・ |
・ |
69 |
青 |
・ |
六道の しやばによばれて 生れきて 又よくあくを まねく地ごくぞ |
・ |
・ |
・ |
70 |
青 |
・ |
因縁に 引道さるゝ よの中の 心ごゝろを みるにつけても |
・ |
・ |
・ |
71 |
堂 |
・ |
ゆめの世を ゆめでくらすな ゆめさめて いままくたねは のちの世のため |
・ |
・ |
・ |
72 |
堂 |
・ |
皆人の 心にさきし 白蓮花 花はちりても たねはのこらむ |
・ |
・ |
・ |
73 |
青 |
・ |
木喰の すゝめの種を まきおかば 大さく人と 人はゆふらん |
・ |
・ |
・ |
74 |
青 |
・ |
いんゑんが 皆道引や ぜんとあく 前の世にまく たねと思へば |
・ |
・ |
・ |
75 |
心 |
・ |
のちの世の たねをまきおく 皆人の 心はすぐに ぼさつなりけり |
・ |
・ |
・ |
76 |
青 |
・ |
※静謐(せいひつ)や きよくもきよき 天かした しずめしずまる 天下泰平
※静謐(せいひつ) @ 世の中がおだやかに治まること。また、そのさま。 A 静かで、落ち着いていること。また、そのさま。 |
以下五種皆和順泰平を歌へる句。上人作佛體裏にも屡々(しばしば)「天下和順」、「安穏」、「安楽」等の字句が讀まれる。
「きよくもきよき」は「清くも清き」か「鎮め鎮まる」に続く。 2022・6・17 保坂 |
77 |
・ |
・ |
静謐(せいひつ)や しすめしずまる あめかした 日月清明 國土安穏 |
・ |
89歳作 |
・ |
78 |
・ |
・ |
四國どふ 二世あんらくは なにやらん 天下泰平 國土安穏 |
・ |
寛政13年末 |
四國堂奉納額歌 |
79 |
堂 |
・ |
國々へ 申納る 念佛の 正みは こゝに天下泰平 |
・ |
・ |
・ |
80 |
青 |
・ |
念佛の くらい残りを はき集め つかねて見れば 天下泰平 |
・ |
・ |
・ |
81 |
青 |
・ |
佛法を 心にかけし 時鳥 かすかのこゑを しとふ心ぞ |
・ |
・ |
・ |
82 |
堂 |
・ |
南無阿弥陀 かけてぞたのめ 時鳥 しやうし偏は 地ごく極らく |
・ |
・ |
・ |
83 |
青 |
・ |
木喰の 心がなくや 時鳥 おなじ姿と おもふばかりに |
・ |
・ |
・ |
84 |
青 |
・ |
高き家も 心にかけよ ほとゝぎす 雲井の月は 下に見てつゝ |
・ |
・ |
・ |
85 |
青 |
・ |
花を見る 人の心は 八重櫻 一重さくらを たずねても見よ |
・ |
・ |
・ |
86 |
心 |
・ |
おく山に 年月しらで くらせども あをきをみれば 春のころかな |
・ |
・ |
・ |
87 |
青 |
・ |
木喰も ゆめのよあけの 明月に みの入相の かねをきく哉 |
・ |
・ |
・ |
88 |
青 |
・ |
風ふかば 心のくもを ふきはらひ いつもすゞしき 十五夜の月 |
・ |
・ |
・ |
89 |
堂 |
・ |
嵐たち うしほのくもを ふきはらし あらはれ出る 月の丸さよ |
・ |
・ |
・ |
90 |
堂 |
・ |
あまみつる 自在の中の 満月も あらはれ出る 信の徳かな |
・ |
・ |
・ |
91 |
青 |
・ |
ふりきたる あめ風あられ くもはれし 又まん月の 月を見る哉 |
・ |
・ |
・ |
92 |
青 |
・ |
すみやかに 心もすゞし あきの月 じやうまん月の 心なりけり |
・ |
・ |
・ |
93 |
心 |
・ |
すゞしさよ 月月月を なかむれば いつもすゞしき 十五夜の月 |
・ |
・ |
・ |
94 |
青 |
・ |
やみのよを やみ〔く〕やみと 思へども 十六文で 月よなりけり |
・ |
・ |
・ |
95 |
心 |
・ |
ふたゝびと 思ふ心を くふうせば 又まん月の 心なりけり |
・ |
・ |
・ |
96 |
心 |
・ |
るりの玉 みればみるほど まん丸に おれが心も にたりやつたり |
・ |
・ |
・ |
97 |
鏡 |
・ |
みな人の 心ごゝろを 丸ばたけ かど〔く〕あれば ころげざりけり |
・ |
享和2年作・丸畑 |
・ |
98 |
鏡 |
・ |
溝中の 心もこゝに 丸畑 十三ぶつの 心なりけり |
・ |
享和2年作・丸畑 |
・ |
99 |
鏡 |
・ |
みな人の 心をまるく まん丸に どこもかしこも まるくまん丸 |
・ |
享和2年作・丸畑 |
・ |
100 |
青 |
・ |
まる〔く〕と まるめ〔く〕よ わが心 まん丸丸く 丸くまん丸 |
・ |
・ |
・ |
101 |
青 |
・ |
唯心 心の月を まん丸に いつもすゞしき 十五夜の月 |
・ |
・ |
・ |
102 |
青 |
・ |
唯心 見ゑぬ心を 見るひとは さとりのなかの さとりなりけり |
・ |
・ |
・ |
103 |
青 |
・ |
皆人の すがたかたちは みゆれども 心のすがた 見る人もなし |
・ |
・ |
・ |
104 |
青 |
・ |
長久を祈る心は 何ならん こゝろをいのれ いつも長久 |
・ |
・ |
・ |
105 |
堂 |
・ |
日月の 心の神の あまてらば いのる心も おなし日月 |
・ |
佐渡時代 |
・ |
106 |
青 |
・ |
日月の 心の神の 心こそ あまねくその身 ぼさつ成けり |
・ |
・ |
・ |
107 |
心 |
・ |
むかしより 心かわらぬ 日月の 心をみれば おなじ日月 |
・ |
・ |
・ |
108 |
青 |
・ |
三界の 心の姿 ながむれば 皆身の罪も ちりぬるをわか |
・ |
・ |
・ |
109 |
青 |
・ |
座ぜんして みだめにとへば 心なり 心をさとる 心なりけり |
・ |
・ |
・ |
110 |
青 |
・ |
誰心 よく〔く〕みても 唯心 心の外へ 月もさゝねば |
・ |
・ |
・ |
111 |
青 |
・ |
一心を つくしきつての あとをみよ 衆生と佛 わからざりけり |
・ |
・ |
・ |
112 |
青 |
・ |
六道を つくしてみれば なにやらむ 佛も鬼も 心なりけり |
・ |
・ |
・ |
113 |
青 |
・ |
わが心 にごせばにごる すめばすむ すむもにごるも 心なりけり |
・ |
・ |
・ |
114 |
心 |
・ |
六道は 心の内と おもふべし かへす〔ぐ〕も じひとぜんこん |
・ |
・ |
・ |
115 |
心 |
・ |
世の中は 心ごゝろの 心かな たりぬ心も 心なりけり |
・ |
・ |
・ |
116 |
浮 |
・ |
人は誰 じゆふ自在の わが心 ぜんあくともに 悟れ人々 |
・ |
・ |
・ |
117 |
浮 |
・ |
度衆生は 心の水に にごり水 ならべてみれば おなじ水水 |
・ |
・ |
・ |
118 |
青 |
・ |
闇の夜に 心もしれぬ 川に来て こすもこさぬも こゝろ成りけり |
・ |
・ |
・ |
119 |
青 |
・ |
皆人の 四百四病は なにやらん みな身の心 とゞかざりけり |
・ |
・ |
・ |
120 |
青 |
・ |
はづかしや はらのたつのを かんにんは 修行の道の ひみつなりけり |
・ |
・ |
・ |
121 |
青 |
・ |
りにまけて ひにもおちると 思ふべし 誰かんにんの たびじなりけり |
・ |
・ |
・ |
122 |
心 |
・ |
長たびや 心の鬼は せむるとも たゞかんにんが ろせんなりけり |
・ |
・ |
・ |
123 |
心 |
・ |
長たびや 修行の道は かはるとも たゞかんにんが ろせんなりけり |
・ |
・ |
・ |
124 |
青 |
・ |
堪忍の 二字は則ち 父と母 心のうちに 常がけにせよ |
・ |
・ |
・ |
125 |
青 |
・ |
かたみとも 思ふ心の ふでのあと 心にかけよ 堪忍の二字 |
・ |
・ |
・ |
126 |
・ |
・ |
木喰の 衆生さいどは なにやらむ 誰かんにんが 修行なりけり |
・ |
88歳作 |
・ |
127 |
・ |
・ |
生木にも 心をかけて ねがひなば 二世安楽の たそくなるらん |
・ |
87歳作 |
太郎丸梨木観音 |
128 |
・ |
・ |
いきゝにも 心をかけて 頼みくる たのむ人こそ むなしかるまじ |
・ |
88歳作 |
米山村大泉寺銀杏立木子安地蔵 |
129 |
青 |
・ |
佛法に こりかたまるも いらぬもの みだめにきけば うそのかたまり |
・ |
・ |
・ |
130 |
青 |
・ |
念佛は 眞言阿字の ふうみなり ひげだいもくは にてもやいても |
・ |
・ |
・ |
131 |
青 |
・ |
ざぜんして なにを悟るか しらねども 心の姿に みつけざりけり |
・ |
・ |
・ |
132 |
青 |
・ |
念佛に こゑをからせど おともなし みだとしゃかとは ひるねなりけり |
・ |
・ |
・ |
133 |
青 |
・ |
けさ衣 ひかりかゞやく だいおしやう はだかになれば ひからざりけり |
・ |
・ |
・ |
134 |
浮 |
・ |
われ足りず 心もたりず 身もたりず たりぬ〔く〕も りやくなりけり |
・ |
・ |
・ |
135 |
浮 |
・ |
度衆生も すゝめすゝむる せんとあく わからぬ人も 佛なるべし |
・ |
・ |
・ |
136 |
青 |
・ |
みにかへて 人の身を見よ わがみなり みればみるほど みだめなりけり |
・ |
・ |
・ |
137 |
青 |
・ |
六道の 中にまじわる 皆人は みな身のうへと 悟らざりけり |
・ |
・ |
・ |
138 |
青 |
・ |
さゝわりも さのみさわりと 思わねど 悟りてみれば さゝわりもなし |
・ |
・ |
・ |
139 |
青 |
・ |
船いかだ 悟りのきしに つきたひと おもふばかりの 心なりけり |
・ |
・ |
・ |
140 |
青 |
・ |
唯心 大慈大悲に ちかはせば 現世未来は すゞしかりけり |
・ |
・ |
・ |
141 |
青 |
・ |
信心の 人のすがたを ながむらば さなからうその すかたなりけり |
・ |
・ |
・ |
142 |
心 |
・ |
ぜんあくの よきもあしきも まがりなり よけてとふれは さゝわりもなし |
・ |
・ |
・ |
143 |
心 |
・ |
ての内は むまふのものゝ 菩提心 此世のちのよ すゞしかりけり |
・ |
・ |
・ |
144 |
青・心 |
・ |
ものかゝば かゝぬふりこそ ものかきよ かくふりすれば はじのかきやく |
・ |
・ |
・ |
145 |
堂 |
・ |
目とみゝと 口はぼたひを まよはする 庚申とうを みるに付ても |
・ |
佐渡時代 |
・ |
146 |
青 |
・ |
申づくし 見申きか申 かのゑ申 いは申人は 庚かうしん |
・ |
・ |
・ |
147 |
・ |
・ |
天等の 信との道を わすれずば 一も二もなし すぐにそく心 |
・ |
89歳作 |
薬師如来画像の蓮台下三個の菩提葉中に記せし |
148 |
・ |
・ |
國々の おきておふほう 御せいさつ おそれぬ人は あやうかりけり |
・ |
89歳作 |
薬師如来画像の蓮台下三個の菩提葉中に記せし |
149 |
堂・青 |
・ |
東西に ほどこす内に ふく北る 神も佛も 南なりけり |
・ |
天明2年作 |
・ |
150 |
青 |
・ |
皆人は 神と佛の すがたなり なぜに其身を しんぜざりけり |
・ |
・ |
・ |
151 |
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※だいそくの みにもつもれる じひぼだい たからの山を のぼりとゞけよ
※だいぞく:大俗。僧にたいして俗に住む大衆の意 |
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享和2年作 |
四國堂心願鏡、十三人講中 |
152 |
青 |
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あさましや たからとおもふ 金銭を すつる命は たからならずや |
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・ |
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153 |
青 |
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修羅道を やう〔く〕ぬけし 人間も さとりて見れば 雲の上人 |
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・ |
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154 |
心 |
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つゝつしみは 五行の道の 極意かな ならべてみれば 五かひなりけり |
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・ |
・ |
155 |
青 |
・ |
人の身の ※したい不同は 何事ぞ 長者様から 非人乞食
※したい不同:次第不同 |
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・ |
・ |
156 |
鏡 |
・ |
みな人の 心の※ぐちは いらぬもの ふじやうけがれと おもへ人々
※ぐち:愚痴 ふじやうけがれ:不浄穢れ |
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享和2年作・ |
・ |
157 |
鏡 |
・ |
たゝ人を ねたまず 人にねたまれず ※ねたみそねみは むけんなりけり
※ねたみそねみ:妬み嫉み 「むけん」;無間地獄 |
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十三人講中 |
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158 |
・ |
・ |
むつましく むこもむすめも むりはたゞ むけんと思へ なむあみだ佛 |
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91歳作 |
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159 |
心 |
・ |
はずかしや じひもぼだいも しらざれば 又くる春は 非人※こつじき
※こつじき:乞食 |
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・ |
・ |
160 |
青 |
・ |
法身の 心の※かみは そりもせず けさや衣の まへもはずかし
※かみ:髪、法身;ホツシン、ホウシン、僧侶の身 |
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・ |
・ |
161 |
青 |
・ |
笠をきて したのなさけを みる人は 又くる春は 人のつかさぞ |
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162 |
青 |
・ |
笠きても したのなさけを しらざれば 又くるはるは いぬか馬うし |
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163 |
青 |
・ |
三界を のそひてみれば あめがした ぬれた姿は みじめなりけり |
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164 |
心 |
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たのしみの ゑよふゑひぐわに のぼりつめ くだり坂には みじめなりけり |
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・ |
165 |
心 |
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樂をして すゑにみじめと しらざれば くだり坂には かなわざりけり |
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166 |
心 |
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ゆめの世を ゆめでくらして ゆだんして ろせんをみれば たった六文 |
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167 |
心 |
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くるしみも 悟りてみれば たのしみぞ くるはる〔く〕の たそくなりけり |
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168 |
青 |
・ |
年内は 八斗のもちを 四斗ついて かくしてくろふ もちのうまさよ |
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・ |
169 |
青 |
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いつまでも おる娑婆なれば よけれども 今にも行ば 捨る寶ぞ |
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170 |
浮 |
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ものしりは いろ〔く〕さつたの ごたくかな ひとつもわれは わからざりけり |
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171 |
青 |
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彌だしやかに みなだまされし 念佛を くらひすごして しよくたひをする |
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172 |
懺悔 |
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はか所まで ないつわろふつ おくられて それよりさきは ひとりたびじぞ |
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173 |
懺悔 |
・ |
みな人の ゆかねばならぬ 關もりに ぬけみちもなき ゑんま大王 |
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・ |
174 |
青 |
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しでの山 つるぎの山は こへもせよ さんずの川は こすもこされじ |
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175 |
・ |
・ |
このつちは おこるあたまを ひとうちよ いけんはいらぬ これがちかみち |
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88歳作 |
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176 |
青 |
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ゆだんして あさきゆめみし しゃれかうべ しるしの塚に とうば一本 |
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177 |
青 |
・ |
おとゝしも ことしもおなじ 年の暮 のんずくろふつ 二一てんさく |
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・ |
178 |
青 |
・ |
ろうそくの あし本みへぬ おふみそか 心のやみに てうちんはなし |
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・ |
179 |
青 |
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うそをつき うかり〔く〕と うろたゆる うそがかふじて うかむせもなし |
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・ |
180 |
心 |
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あさましや 理も非もしらぬ ぐちとぐち にてもやいても くわれざりけり |
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・ |
181 |
青 |
・ |
ぐちむらも おしやつんぼに さもにたり 事もわからず やみぢ成けり |
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・ |
182 |
青 |
・ |
長談義 へたり〔く〕と 長座かな いびきをかいて 居ねむりぞする |
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・ |
183 |
青 |
・ |
銭とりと めしくふ事は たつしやなり しごとをみれば よわい事かな |
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・ |
184 |
青 |
・ |
にが〔く〕し 二せあんらくで でたれども 二せもだましも くわぬ世の中 |
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・ |
185 |
心 |
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おりかみも うそ八百で だまされし よく〔く〕みれば たゞのから紙 |
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・ |
186 |
青 |
・ |
前の世に かしたるものを とるならば 利足をそゑて とれよ盗人 |
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・ |
187 |
青 |
・ |
たびをして 衆生のめしを くひつくせ ほとけが鬼に なるはじやうせき |
・ |
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・ |
188 |
青 |
・ |
法をきゝ こそ〔く〕にぐる 同行は 法ぬす人の 姿なりけり |
・ |
・ |
・ |
189 |
青 |
・ |
たばこやは のみとしらみに さもにたり よりくる人に ひねりまわされ |
・ |
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・ |
190 |
青 |
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そば切や いかなる人の ながれぞや より来る人の 九ぜん十ぜん |
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191 |
青 |
・ |
いつまでか はてのしれざる たびのそら いずくのたれと とふ人もなし |
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・ |
192 |
青 |
・ |
たぎのそら うひもつらひも わが心 悟りにまさる 修行なりけり |
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・ |
193 |
青 |
・ |
ひはくるゝ 山たにこすも なにやらむ あめ風ふゞき しのぐつらさよ |
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・ |
194 |
青 |
・ |
しやばにきて こきやうの道を うちわすれ 和尚も人に 道をたずぬる |
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・ |
195 |
青 |
・ |
迷ふたり 里も見へざる 片田舎 ことわからじと 思ふわがぐち |
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・ |
196 |
青 |
・ |
のじゆくとも おもはず こゝにまよひきて はらにみはなし やねはなほなし |
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・ |
197 |
青 |
・ |
一宿を 願ふてみても 庄屋さま はつと〔く〕で 一石六斗 |
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・ |
198 |
青 |
・ |
一宿を ねごふてみれば はつとくと 住持の心 やみじなりけり |
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199 |
青 |
・ |
行暮て はつとのてらに こひければ おしやうの心 やみじなりけり |
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200 |
青 |
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ちややにきて 道をとふても とりあはず なひぎのつらは 二八けんどん |
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201 |
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・ |
木喰も 道にはまよふ はらはへる こよひはこゝに からのだんじき |
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88歳作 |
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202 |
青 |
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帆をあげて 浪のり舟の おともよき 辰巳に卯くる としは松前 |
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203 |
堂 |
・ |
天明や あくれば すぐに天か下 海山里は 和合なりけり |
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204 |
堂 |
・ |
四とし経て きやう立そむる 佐渡島を いつ来て見るや のりのともし火 |
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205 |
青 |
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きゝつとふ むかしのなると きてみれば ならぬをなると いまにゆふ哉 |
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206 |
青 |
・ |
朝日さす その日に向ふ 國分寺 國安のんを 守れ五智山 |
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207 |
青 |
・ |
から〔く〕と 笑ふて入るも たから舟 なさけの下に 見ゆる長崎 |
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208 |
青 |
・ |
長たびや ながとの國で たづぬれば まだ行さきも なかとなりけり |
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209 |
青 |
・ |
木喰も よみへのぼるに しものせき とうりて行も ぶてうほうかな |
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210 |
青 |
・ |
木喰の かたみの姿 なかむれば 人の心も ひろたにの里 |
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211 |
青 |
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木喰に 皆だまされて 北かわち 行ももとるも 一つはし〔く〕 |
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212 |
青 |
・ |
きてみれば むかしもいまも はぎの花 ふだんにさかば 極らくのてひ |
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213 |
心 |
・ |
木喰も むひつのくせに にじりがき はづかしいとも 思わざりけり |
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・ |
・ |
214 |
青 |
・ |
木喰は 書物はよめず 字は書けず いつも耻辱を はじのかきやり |
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215 |
青 |
・ |
木喰の ぜんあくゆふは しやばの風 ゆふ人みれば 佛なりけり |
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216 |
青 |
・ |
木喰の 心のうちを たづぬれば 皆からにして 一文なし |
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・ |
217 |
青 |
・ |
木喰も 悟りのまねか あほうもの よく〔く〕みれば ばかのこんげん |
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218 |
青 |
・ |
木喰の 姿はわづか 五りんかな 心の内は 五もふなりけり |
・ |
・ |
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219 |
心 |
・ |
わがこゝろ よく〔く〕みても わかこゝろ ばかであほふで こけのさる松 |
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・ |
220 |
心 |
・ |
木喰も ぬすみだませし 佛法の 修行の道に かなはざりけり |
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・ |
221 |
青 |
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木喰の はだかのすがた なかむれば のみやしらみの ゑじきなりけり |
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222 |
青 |
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木喰の けさも衣も むしろこも きたりしいたり ねたりおきたり |
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223 |
・ |
・ |
木喰も いずこのはてか 行きだおれ いぬかからすの ゑじきなりけり |
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88歳作 |
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224 |
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未来まで とゞかずとても わが心 すこしはのちの たそくなりけり |
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225 |
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・ |
木喰も 悟りてみれば されかうべ よく〔く〕みれば もとの土くれ |
・ |
91歳作 |
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226 |
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・ |
木喰の 姿かたちを ながむれば さながらいねの かゞしなりけり |
・ |
91歳作 |
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227 |
・ |
・ |
木喰も そばのこどもに だまされて まだもうきよに うろたへておる |
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寛政11年作 |
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228 |
・ |
・ |
木喰も 衆生のめしが くひたらて 又出てくゑば はらもぼてれむ |
・ |
89歳作 |
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229 |
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・ |
木喰の 身ははちぼくや あけのはる おもしろそふな ぎょけいなりけり |
・ |
文化2年正月・米寿自画像 |
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230 |
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・ |
木喰の 衆生さいとの 一念は 身のこんなんも いとはざりけり |
・ |
88歳作 |
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231 |
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・ |
木喰も よをあはれみし 心こそ みのこんなんも いとはさりけり |
・ |
91歳作 |
・ |
232 |
堂 |
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わが心 一度にひらく 白蓮花 常と無常は ゆふにゆはれず |
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・ |
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233 |
・ |
・ |
木喰の 心にひらく 白蓮花 われより外に たれかしるべき |
・ |
91歳作 |
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234 |
・ |
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木喰に みなだまされて きてみれば 佛法僧の浄土なりけり |
・ |
88歳作 |
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235 |
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木喰に みなだまされて たもとから 一文ぜにを ばらり〔く〕と |
・ |
91歳作 |
・ |
236 |
心 |
・ |
木喰も 十宗八宗の ごちそふで 法やうじるも わからざりけり |
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・ |
・ |
237 |
心 |
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木喰の 心にかくる 九條げさ ひろげてみれば こくふ法かい |
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238 |
心 |
・ |
我が心 心の姿 なかむれば 悟りににたる 心なりけり |
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・ |
239 |
心 |
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木喰も めひどのたびに つれもなし もどりてみれば とふば一本 |
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240 |
心 |
・ |
木喰も 悟りてみれば なまざとり にゑたもあれば にゑぬのもあり |
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・ |
241 |
心 |
・ |
木喰の 悟る心は ごくふかい どこがどふとも わからざりけり |
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・ |
242 |
青 |
・ |
木喰も 三平等に 座すときは 唯一念の 一字なりけり |
・ |
・ |
・ |
243 |
青 |
・ |
木喰の 心のうちを たつぬれば われよりほかに しる人もなし |
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・ |
・ |
244 |
・ |
・ |
木喰も むかしといまの わがこゝろ ならべてみれば 月とすっぽん |
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91歳作 |
・ |
245 |
浮 |
・ |
海水の 願作佛心 成就して こんご浄土の ちかひたのもし |
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246 |
・ |
・ |
木喰の かたみのふでも なむあみだ かえす〔ぐ〕も なむあみだ佛 |
・ |
89歳作 |
・ |
247 |
・ |
・ |
東西や 南に北る 福寿草 |
・ |
佐渡時代 |
・ |
248 |
・ |
・ |
南無阿弥陀 ひもじくもなし 年の暮 |
・ |
佐渡時代 |
・ |
249 |
青 |
・ |
目出たひを おさへてのむや わかゑびす |
・ |
・ |
・ |
250 |
・ |
・ |
福は内 まめで納むる 年の暮 |
・ |
79歳作 |
・ |
251 |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
252 |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
253 |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
254 |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
255 |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
256 |
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・ |
・ |
・ |
・ |
257 |
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・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
258 |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
259 |
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・ |
・ |
・ |
・ |
260 |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |
・ |