川尻八幡宮境内の翁塚(おきなづか)と副葬品について。
川尻八幡宮の境内やその周辺には無数の古墳群が見受けられます。八幡宮の南側、山の斜面には「春林古墳群」が連なっています。昭和3年発行の「無良佐岐」にも「昔から数個の穴が開いたとは土地の古老の話であったが」と記述されています。私も、神社の裏側に住んでいた故中島福松さんからも、神社の奥には「昔は烽火台の石の囲いがあった」また、石組みもあったことをお聞きしています。 社務所内には翁塚から出土した副葬品の写真や発掘者への「感謝状」も掲示されています。しかし、残念なことですがその副葬品の数々は、※現在のところ行方不明の状態です。 私は、所在の不明なことは確かであり残念なことではありますが、こうした先人の遺された記録から、当時の状況をある程度まで再現できるのではないかと考えています。 最近では、南側の周辺部(苦久保遺跡)から朱や釉薬を施した土器や陶器類等も出土し一躍脚光を浴びています。この項では、発掘当初の貴重な資料をご覧いただきながら、今後に於ける神社史研究の一助となれば幸いです。 ※「現在のところ行方不明の状態です。」:神奈川県埋蔵文化財センタでも確認出来ず 2018・1・18 撮影 2005.1.15 川尻八幡宮二の鳥居前 細長い石は翁塚の蓋石か 川尻八幡宮二の鳥居前の細長い石 翁塚古墳の葺石
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